「速い初速、軽い操作感、そして止めやすいマウスパッドが理想です!」
「プロのゲーマーは年収1億円超えるんですよ!」
「トラッキング不良もなんとかしたいなぁ」
・・・
『速い初速・・・。スタートダッシュのことかな?』
『トラッキング不良・・・。なんだそりゃ?』
『ゲームしてて年収1億・・・。TVの中の話?』
小林社長とお会いしてお話をお聞きした時の感想です。
Artisan社の小林社長が新たなマウスパッドを開発するために生地を作ることが出来る企業を探されていて、出口織ネームのウエブサイトをご覧になり、初めてご来社されたのが4年ほど前です。
そこでの会話で印象に残ったのが先ほどの話です。
Artisan社は日本で唯一のFPSゲーム向けマウスパッドの製造販売会社です。
Artisan社の掲げるポリシーの中の、『Cool Japan』と『高性能・高品質』に当社も共感しました。
最近は多くのモノがコスト重視で海外生産しており、『モノづくり日本』が弱まっているように感じます。
当社におきましても、お客様のご要望でコストを重視され、国内作業ではどうしても対応出来ない場合に限り海外生産に頼ることありますが、可能な限り日本国内の職人へ作業を依頼することを基本に行動しております。
どうしても海外生産は品質にムラがあり、当社納品後に全品検査が必要で、そこで不良品が多発すると、低くなるはずのコストが逆に高くなることがありますし、納期的にお客様にご迷惑をお掛けすることが一番の問題点です。
この点から当社ではArtisan社同様『made in Japan』に今後もこだわりたいと思います。
そんな小林社長との最初の打ち合わせでは、当社の織技術で小林社長の理想的なマウスパッドの開発が出来るかどうかが中心になりました。
FPSゲーム自体を知らなかったので、具体的なイメージは難しい初打ち合わせでしたが、小林社長の理想とする生地の方向性をお聞きし、当社社長の出口から織技術と合わせて解決策をご提案させていただきました。
さらに当社で思いつく案も幾つかお話させていただき、最後には少し安心された小林社長の表情が印象に残っております。
FPSゲームやプロのゲーマーという人の存在など新しい業界の話を聞くことができて、若干の不安もありましたが、『織物ならなんでもヤル!』という当社のモットーに最適なお話にワクワクしておりました。
この日から糸と織り方の開発がスタートすることとなり、
と同時に、マウスパッドをお使いになるお客さんがどのようにマウスパッドを使われてて、理想的なマウスパッドとはどんな操作感なのかを体感しておく必要があると感じ、FPSゲームのことも情報収集することになりました。